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昨年度は、「日頃地域の方々からお世話になっているのに対して、自分たちが地域にできることはないか」という話題で、子ども・保護者・地域の方々とで地域貢献熟議を行い、感謝プロジェクト(通学路のゴミ拾い)を行いました。
今年度は、「自分たちの普段の学習の悩みについて、みんなで解決方法を探ろう」ということで、「学びへのやル気スイッチ!~学習の悩み事や不安を解決し、共に高まろう!~」をお題として、学力熟議を行いました。地域の方からは、去年のテーマは一緒に考えやすかったけど、今年のテーマは難しい~!とのお声もちらほら…m(_ _)m
事前に子供たちの悩みをアンケートした結果、(1)発表が苦手、(2)漢字が覚えられない、(3)宿題のやる気が出ない、ということが大きな共通項として上がってきたので、その3点に絞り、保護者や地域の方々からは、「おじさん(おばさん)は、こう思うよ」「私たちが子どもの頃はこんなだったよ」等、様々なお立場で意見を交わすことができればとの思いをもった実施でした。
今回の熟議は、第2回の学校運営協議会でもあるので、まずはコミュニティルームに委員さんに集まっていただき、上記の趣旨説明をしました。その後、ランチルームに移動し、1~5班に分かれての熟議です。ここでも、まずは教頭先生から熟議の説明があり、いよいよ熟議のスタートです。
熟議では、子ども同士で意見を交わしたり、保護者や地域の方々からのご助言をいただいたりと、大変有意義な時間になりました。
(1)の発表については、「発表は授業中などの場数を踏む」「地域の方へのお礼の発表などはよく声が出ているから自信をもって」「子どもの頃、上手に読めたつもりだったけどお友達から『文の最後が聞こえませんでした』と指摘されたので、今でも忘れず文末まではっきり言い切ろうと心に決めたことがあるよ」
(2)の漢字では、「漢字は書く回数をこなす」「まちがったところを確実に見直す」「漢字の仲間わけをしながら覚えたよ」「漢字は分解したら覚えられたよ」
(3)の宿題では、「とにかくやれば終わるよ」「目先に小さいゴール(まず5分だけやる、まず3文字だけ書く等)をもって取りかかる」「好きな内容から取りかかる」「タイマー使って急いでやる」
・・・などなど、様々な意見が出されました。
それらを大判用紙にまとめたら、いよいよ発表タイムです。
子供たちから「発表するのが苦手」という話があがったのに、手前味噌ながら、なかなかどうして、どの班も立派に発表をしたように思います。
熟議後の、委員さんだけでの協議の中では、「今時の子だけあって、きちんとしゃべれる子が多いし、聞ける子が多いのにも驚いた」「子どもの性格がよく分かり、学年と名前とが結びついて覚えられた」「一人ひとりが主役となって自分の意見が言えていた」「よくあれだけの短時間ですぐ自分の思いが書けるものだと感心した」「発表が苦手な子も、手元に書いてあるものがあれば十分できていた」「我が子が4年生になって、運動会まで上級生としてのプレッシャーを自分で自分にかけていたみたいだけど、今日のように思いを出す場があるのはありがたい」「発表苦手は個人差もあり、学校で発表の機会を増やしてもらえればありがたい」等の話が出されました。
また、地域連携教育アドバイザーさんからは、「熟議をやってよかったかどうかの指標は、地域の方が、『今日来てよかったと思えるかどうか』がその一つで、委員さんの満足そうな表情から、成功と受け取れた」子どもにも、「『今日、何が面白かった?』と尋ねたところ、『大人の言うことは分からなかったこともあったけど、新しいことばかり聞けて面白かった』との返答があり、子どもにとっても成功だった」と受け取られたそうです。
今日の熟議は、今日話し合っただけで終わるのではなく、今後どう生かしていくのかが大事なところと考えています。まずは、子供たちにとっての学びに換えられるよう、教職員一丸となって頑張ります。