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1年生も6年生も一緒に勉強!

印刷ページ表示 更新日:2024年12月6日更新

12月4日(水曜日)は、校内研修で、一人一授業の取組として、1・6年算数の複式授業研究を行いました。1年生は「0のたしざんとひきざん」、6年生は「比例と反比例」です。

複式学級の授業は、1つの学級に複数学年の子供たちが混在する学級で行われます。そのため、片方の学年に教師が学習課題を提示している間に、もう片方の学年は個別課題に取り組む等、一単位の時間の流れを学年別に意図的にずらしながら、指導者が両学年を渡りつつ学習時間を成立させていくという手法を取ることがあります。本校は今年度、1年生2名、6年生1名が一つの教室で学ぶという、超飛び複式学級編成となっています。こんなに学年差が開いている学級編成は、全国的にもなかなか珍しいのではないかと思っています。

そんな中でも、子供たちの学びが深められるよう、「個別最適な学びと協働的な学びの実現に向けた教師の支援とIctの効果的な活用」をテーマに研修を行いました。

はじめに、1年生が前時の復習としてマス計算やデジタルドリル教材に取り組んでいる間に、6年生は比例の定義を確認し、本時の目当てを確認してから「大量の用紙の枚数を比例の関係を使って数える」という課題に取り組みました。6年生が課題に取り組んでいる間に、1年生は、ボーリングを行った際の「倒したピンの数から残りの数を求めるための計算方法を考える」という課題に、実際にボーリングを行う姿を担任が見せてから取り組みました。

6年課題提示 1年課題提示

6年デジタル板書めあての確認 1年デジタル板書課題提示

まずは一人学びとして、考えを記入したり、問題を解くための立式や計算、答えを各自ノートに書き込みました。そのノートをもとに、ブロックか数玉の具体物を選んで使って説明をする練習をしました。その後、一人一人が担任を交えて発表します。担任は低学年に分かるように問い直しをし、考えを深めさせたり、発表の完成度を高めたりします。

1年一人学び 1年説明練習

1年生が発表し合うのを担任が見守っている間に、6年生は、ノートの内容をタブレット端末で写真に撮り、大型テレビに映し出したものを使って、発表練習をしました。そしてそれはタブレット端末で動画にも撮り、自身の様子を客観的に振り返る時間をもちました。そして推敲したものをもとに担任に説明しました。

1年説明 6年発表

今度は6年生が担任に向け発表している間に、1年生は類題に取り組み定着を図ります。まとめや振り返りの時間を確保し、同じように1・6年時間をずらしながらまとめのキーワードをおさえつつ、一人一人の振り返りを共有しました。

1年類題 6年デジタル板書まとめ

後の研究協議では、今回の学習で、6年生は個別の学びを保証する上で、リアルタイム学習支援アプリを活用した板書型ガイド学習に取り組みましたが、見通しをもちながら、課題に対する自己対話・教材対話をする時間が十分に確保でき、効果があったという意見があがりました。また、1年生も各自のノートと同じマス目のデジタルノートを大型テレビに映し出し、担任がそこに手書きで書き込んだものが表示されるので、思考の流れを阻害せずにノートを活用する姿が見られ、ノート指導についてもデジタルとアナログの利点をそれぞれ生かした学びができたと全体的に好反応でした。具体物が選択できたり、多様な発表の場が設定されていたりと、大変なようでしたが、Ict機器の効果的な活用により、板書計画作成がそのまま当日のデジタル板書として使えたり、提示物の印刷時間の削減ができたりと、働き方改革にもつながるよさが見られ、多面的な学びのあるよい研修となりました。

研究協議1 研究協議2

指導助言者としてお招きした岩国市教育委員会の指導主事の先生からは、1年生と6年生の発達段階を踏まえた学び方の違いやよさを見取って評価していただきました。また、岩国市全体の傾向や目指す取り組みも踏まえたご指導をいただき、今後は「自分の中での比較により、過去できなかったことが今どうできるようになったか?」というレベルに踏み込んだ振り返りの時間の充実をめざしてほしいとの宿題もいただきました。今後に向けて研鑽を積みたいと思います。

1・6年算数複式授業風景 指導助言